
付喪神の独り言
物の独り言を盗み聞きするAIアプリ「付喪神の独り言」を作りました 身の回りにある物を、じっと見たことはありますか。 毎朝止められる目覚まし時計。 冷蔵庫の奥で忘れられている調味料。 片方だけになった靴下。 いつも「どこに置いた?」と疑われる鍵。 もし、そんな物たちが人間の見ていないところで独り言を漏らしていたら、少し面白そうです。 そこで、物を撮影すると、その物に宿った付喪神の独り言が聞こえるAIアプリを作りました。 「付喪神の独り言」とは 「付喪神の独り言」は、スマートフォンで身の回りの物を撮影すると、AIが写真を読み取り、その物の視点から短い独り言を生成するWebアプリです。 たとえば、使いかけの目薬を撮影すると、 まだ誰も僕の美術品としての価値には気づいていないらしい。 というような言葉が現れます。 物の名前や役割を説明するのではなく、置かれ方、傷、残量、周囲の状況などを見ながら、その物が密かに考えていそうなことを一文だけ生成します。 物とは会話できません このアプリでは、付喪神に質問したり、会話を続けたりすることはできません。 付喪神がこちらに話しかけているわけでもありません。 誰にも聞かせるつもりのなかった独り言を、人間がたまたま盗み聞きしてしまう。それが、このアプリの基本的な体験です。 同じ結果を何度も作り直して、一番都合のよい言葉を選ぶための再生成ボタンも設けていません。 その瞬間に聞こえた言葉は、一つだけです。 悪口ではなく、少しずれた優しい笑い 開発中に難しかったのは、「面白い言葉」と「口の悪い言葉」の違いでした。 皮肉を強くすると、物から人間が責められているように感じます。一方で、優しい言葉だけにすると、きれいではあっても面白さが弱くなります。 そこで、このアプリでは悪口や嫌味ではなく、 付喪神の勘違い 妙な自尊心 ささやかな期待 人間との認識のずれ 予想外の着地 によって、クスッとできる言葉を目指しました。 付喪神本人は大まじめです。しかし、その理解が人間とは少しずれている。そのずれが、このアプリの笑いになっています。 写真と独り言を一枚の作品として保存 生成された独り言は、写真と一緒に1080×1440ピクセルのPNG画像として保存できます。 吹き出しや付喪神のキャラクターは表示しません。 物はあくまで普通の物のままです。そこに声だけが聞こえることで、見る人が付喪神の姿を自由に想像できます。 保存される画像には、写真、独り言、そして小さく「付喪神の独り言」という文字だけが入ります。 ファイル名には保存日時が入るため、複数枚保存しても同じ名前にはなりません。 過去に聞いた声は「付喪録」へ 保存した作品は、使用している端末内の「付喪録」にも残ります。 家の中にある物を次々と撮っていくと、日用品の写真集でありながら、短い物語の集まりのようにも見えてきます。 高価な物や珍しい物を撮る必要はありません。 むしろ、毎日使っている物、少し古くなった物、なぜか捨てられずにいる物のほうが、面白い独り言を聞かせてくれます。 インストール不要で使えます 「付喪神の独り言」はPWAとして作られています。 ブラウザからそのまま利用でき、対応するスマートフォンではホーム画面へ追加して、通常のアプリのように起動できます。 AIによる画像認識にはOpenAI APIを使用しています。利用時には、自分で取得したOpenAI APIキーを設定するBYOK方式です。 APIキーはアプリのサーバーには保存されず、使用しているブラウザの端末内に保持されます。 何でもない物が、少し気になる このアプリを使っても、生活が劇的に便利になるわけではありません。 しかし、机の上に置かれた目薬や、壁に立てかけた傘が、昨日までとは少し違って見えるかもしれません。 何でもない物に一瞬だけ人格が宿り、その声を聞いたあと、また普通の物へ戻る。 「付喪神の独り言」は、日常の物を少しだけ面白く見直すためのアプリです。 身近にある、少し気になる物を一つ撮ってみてください。 その物は、人間が思っているのとはまったく違うことを考えているかもしれません。