
PERSONAL JET
2017
この機体デザインは、ホルテンの全翼機に対するオマージュとして構想したものです。 機体を胴体・主翼・尾翼へと分節して考えるのではなく、ひとつの流体的な面として全体をまとめることで、飛行体そのものがひとつの塊として空を滑るような印象を目指しました。 ホルテン機に見られる、翼そのものが機体の本質となる考え方を踏まえながら、本作ではより未来的で滑らかな造形へと置き換えています。 中央のキャノピーまわりから左右へ連続して広がる面構成によって、航空機というより、空力によって削り出されたオブジェのような印象を持たせました。 そのため、機能要素を後から付加するのではなく、吸気口や開口部も全体の流れを壊さないよう、面の中に静かに埋め込むように処理しています。 特徴は、全翼機的な緊張感と、彫刻のような一体感を両立させている点にあります。 直線的な軍用機の迫力というより、空そのものに溶け込むような静かな速度感を重視し、白く滑らかな外観によって、重量物でありながら軽やかに浮遊する印象を与えています。 過去の航空機史への敬意を土台にしながら、それを単なる引用ではなく、自分なりの未来像として再構成したデザインです。