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TANGO-CHO2

毎日5語だけ。AIを「単語を探す入口」にした、自分で育てる英単語帳
英単語帳を続けようとすると、意外に面倒なのが「何を覚えるかを決めること」です。
知らない単語を見つけ、意味を調べ、単語帳へ入力し、例文を探し、必要ならメモを書き、あとで復習する。ひとつひとつは難しくなくても、毎日続けるには小さな作業が多すぎます。
一方、生成AIに「今日覚える単語を教えて」と頼めば、単語はいくらでも出てきます。ただし、その場で読んで終わってしまえば、自分の語彙として蓄積されていきません。
TANGO-CHO2は、この二つの間をつなぐために作った英語学習PWAです。
AIには学習そのものを任せるのではなく、**「今日出会う5語を選ぶ役割」**を与えます。
選ばれた単語はその場で消費されるのではなく、自動的に自分の単語帳へ入り、その後の発音確認、例文、分類、編集、4択クイズへとつながっていきます。
中心にある考え方は、とても単純です。
今日も、5語だけ。
1日5語にした理由
英単語学習アプリには、何百語、何千語という大きな教材を最初から用意しているものが多くあります。
TANGO-CHO2では逆に、最初から大量の語彙を見せません。
今日必要なのは、5語だけです。
「1000語覚えなければならない」と考えると大きな課題になりますが、「今日は5語を見る」なら始めやすい。その小さな単位を毎日積み重ねることで、結果として単語帳そのものが少しずつ育っていく設計にしています。
アプリ上部にある TODAY'S SMALL STEP という言葉も、この考え方から付けています。
大きな目標を毎日意識するのではなく、その日に必要な小さな一歩だけを見るためのUIです。
AIは「教材そのもの」ではなく「語彙の入口」
5 WORDSを開くと、現在のレベルに合わせてAIが5つの英単語を生成します。
レベルは現在、
中学生向き / 高校・大学受験 / 大人・TOEIC 800+
の3段階です。
高校・大学受験なら読解や受験で使いやすい抽象語・アカデミック語彙を、大人向けならニュース、ビジネス、エッセイ、一般的なノンフィクションなどで遭遇しやすい語彙を優先するよう指示しています。
生成時には、専門的すぎるジャーゴン、固有名詞、略語、同じ語の単なる活用違いなどを避け、実際に使う可能性の高い5語を選ぶようプロンプトを制約しています。
ここで大切なのは、AIに完全に自由な文章生成をさせているわけではないことです。
返すデータも、
word / 品詞 / 日本語の意味 / メモ
という決められた構造に限定しています。
つまり生成AIをチャット相手として使うのではなく、単語帳へ入れる構造化データを作る部品として使っています。
すでに知っている単語を、なるべく出さない
毎日AIが5語を生成しても、すでに単語帳に入っている単語ばかり出てきては意味がありません。
そこでTANGO-CHO2では、現在保存されている単語を取得し、その一覧を「避ける語」として5 WORDS生成時にAIへ渡しています。
大文字・小文字も正規化して比較します。
たとえば、
Complex
と
complex
を別の単語として二重登録することはありません。
生成時にも既存語をなるべく避け、登録時にももう一度重複を検査する、二段構えになっています。
生成された5語は、すべて自動で単語帳へ
初期のTANGO-CHO2では、生成された5語から必要な単語を選び、手動で単語帳へ取り込む方式も検討していました。
現在はもっと単純にしています。
生成された5語はすべて自動登録します。
新しく追加される単語には、日本語訳だけでなく、その日の例文、メモ、5WORDSタグ、品詞候補なども一緒に保存されます。
新しい語の学習状態は最初は デフォルト です。
あとから自分で、
「覚えてない」
「うろ覚え」
「覚えた」
へ変更していきます。
5 WORDSで一度生成したセットには「このセットは自動登録済み」という記録も残しています。そのため、一度登録したあと自分で不要な単語を削除しても、5 WORDS画面を開いた瞬間に勝手に復活することはありません。
これは細かな仕様ですが、単語帳を最終的に管理するのはAIではなく使用者本人、という考え方で入れています。
5語をバラバラに覚えないための「ONE SENTENCE」
TANGO-CHO2では、5語を生成すると同時に、その5語すべてを使ったひとつの英文も生成します。
単語を単独で並べるだけでは、実際にどんな文脈で使われるのかが分かりにくいためです。
ただし「5語全部を入れれば何でもいい」という作りにはしていません。
プロンプト側で、
自然な英文であること、
5語を通常の意味で使用すること、
不自然なコロケーションを無理に作らないこと、
を指定しています。
英文の下には日本語訳も表示されます。
そのため、その日の5語を個別の暗記事項として見るだけでなく、一つの短い場面としてまとめて読むことができます。
同じ単語なら、なるべく同じ例文を使う
TANGO-CHO2にはもう一つ、少し特殊な仕組みがあります。
同じ単語に対して、機能ごとに違う例文が増殖しないようにしています。
たとえば complex という語を5 WORDSで登録したときに、
We must approach the complex issue...
という英文が作られたとします。
その後、追加画面の「AIで空欄を補完」を使ったときに別の例文を新しく作るのではなく、すでに基準となる例文が保存されていれば、それを再利用します。
TANGO-CHO2では、最初に作られた例文をその単語の canonical example=基準例文として保存しています。5 WORDS由来でもAI補完由来でも、最初の一文が基準になります。
単語を見るたびに例文が変わるより、一つの文を繰り返し見る方が記憶の手掛かりとして使いやすい、という設計です。
発音は登録前でも確認できる
5 WORDSには各単語に🔊ボタンがあります。
Web Speech APIを利用して、端末にある英語音声から発音します。
利用可能な場合は英国英語を優先し、その次に米国英語、そのほかの英語音声を探します。読み上げ速度も通常より少しゆっくりにしています。
単語をまず見て、意味を確認し、そのまま音も聞く。
文字 → 意味 → 音
を同じ場所で完結させています。
「追加」は普通の単語帳としても使える
TANGO-CHO2は5 WORDS専用アプリではありません。
「追加」タブから、自分で見つけた単語を普通に登録することもできます。
英単語を入力すると、AI翻訳、発音、類義語取得、例文、メモ、タグなどを追加できます。
「AIで空欄を補完」を押した場合も、すべてを書き換えるのではありません。
空欄になっている項目だけをAIが補完します。
自分ですでに意味を書いているなら、その意味は残す。例文が入っているならその例文も残す。
AIが既存の入力を勝手に上書きしにくいようにしています。追加画面にはJSONによる単語帳の保存・復元機能も用意しています。
単語帳は「保存場所」ではなく管理画面
登録された単語は「単語帳」タブに並びます。
単語ごとに、
英単語、日本語訳、例文、メモ、タグ、登録日時、品詞、学習状態
などを確認できます。
表示する語を学習状態で絞り込んだり、タグで絞ったり、時系列・ABC順・タグ順に並べ替えることもできます。
不要な語は削除でき、内容を変更したい場合は編集できます。
単語帳上部には「覚えた」「デフォルト」「うろ覚え」「覚えてない」それぞれの件数も表示されるため、現在の単語帳がどういう状態なのかを一覧できます。
品詞はAIに推測させない
品詞表示については、生成AI任せにはしていません。
TANGO-CHO2にはPrinceton WordNet由来の名詞・動詞・形容詞・副詞の語彙データを持たせています。
単語が辞書内で確認できた場合だけ品詞候補を表示します。
running → run や making → make のような基本的な語形変化については原形候補を作りますが、その候補が実際に辞書に存在するときだけ採用します。
つまり、
分からないものをAIがそれらしく推測して表示するのではなく、確認できない場合は表示しない
という方向にしています。
4択クイズ
単語帳に入った語は、そのまま4択クイズへ使えます。
出題方向は、
英語 → 日本語
日本語 → 英語
の両方があります。
さらに「全て」「覚えてない」「うろ覚え」「デフォルト」「覚えた」と学習状態を選んで出題できます。
単語が最低4語あれば開始でき、正解数もその場で表示します。
5 WORDSで新しい語に出会うところから、単語帳へ入り、クイズで再び出会うところまでが、一つのアプリ内で循環するようになっています。
進捗表示 ― 「今日も、5語だけ。」
画面最上部には、
覚えた新出語
シール
ゴールまで
という3つの数字があります。
「覚えた新出語」は、5 WORDSの履歴に登場したユニークな新出語を積み上げて表示します。
「シール」は、その日の5 WORDSセットが保存された日数です。
そして「ゴールまで」は固定された日付ではありません。
その人が最初に5 WORDSを始めた日を起点にして、2年6か月後をゴールにします。
たとえば2026年9月7日に始めた人なら、2029年3月7日がその人のゴールです。
開始日は端末側に保存され、残り日数は毎日減っていきます。右上に表示される学習レベルも、現在選択している5 WORDSのEnglish levelに連動しています。
全員を同じカレンダーへ押し込むのではなく、始めた日から自分の時間が始まるようにしました。
BYOK ― APIキーは利用者自身のものを使う
AI部分は BYOK(Bring Your Own Key) 方式です。
利用者自身のOpenAI APIキーを設定します。
初期モデルは gpt-5-mini ですが、モデル名は設定画面から変更できます。
APIキーの表示・保存・接続テスト・削除ができ、単語帳をJSONでバックアップしてもAPIキーはバックアップデータには入りません。
AI設定はブラウザのIndexedDBを優先して保存する構造になっており、大量の単語がlocalStorageを使用している場合にも設定を分離しやすくしています。OpenAI APIへの通信にはResponses APIを利用しています。
つまり、TANGO-CHO2のサーバーに利用者全員のAPIキーを集めるような構造ではありません。
元のTANGO-CHOは壊さない
TANGO-CHO2は、元のTANGO-CHOを直接書き換える形にはしていません。
初回だけ既存TANGO-CHOの単語帳データが存在すれば、TANGO-CHO2側へコピーします。
その後はTANGO-CHO2専用の保存領域へキーを振り分け、元のTANGO-CHOとTANGO-CHO2の単語帳を別々に管理します。
一方、OpenAIのAPIキー・モデル・AIレベルといったBYOK設定だけは意図的に共有しています。
「新しい版を作った結果、以前の単語帳が壊れる」ということを避けるための構造です。
PWAとして使う
TANGO-CHO2はWebページとして開くだけでなく、PWAとしてインストールできます。
AndroidではChromeから、iPhone / iPadではSafariの「ホーム画面に追加」から、通常のアプリに近い形で起動できます。
standalone 表示に対応し、専用アイコンとテーマカラーも設定しています。
またWeb Share Targetにも対応しているため、対応環境では他のアプリから共有されたテキストやURLをTANGO-CHO2側で受け取れる構造も持っています。
AI生成自体にはネット接続が必要ですが、単語帳の基本データやその日の生成結果はブラウザ側へ保存します。
UIについて
TANGO-CHO2では、元のTANGO-CHOとは見た目もかなり変えました。
白を中心に、少し暖かいアイボリーを背景に使い、コーラル系のアクセントと落ち着いたグリーンを組み合わせています。
5 WORDSを毎日開くものとして、情報量は多くても圧迫感が出すぎないよう、カードと余白を大きめにしています。
登録済みの単語も、以前はカード全体を薄いグレーにしていましたが、現在は登録後も白いカードのままです。
状態を色で強く主張するのではなく、「登録済み」という情報だけを表示する方向へ変えています。
TANGO-CHO2でAIに任せていること、任せていないこと
このアプリで一番意識しているのは、AIに全部を任せないことです。
AIが担当するのは、新しい語との出会いを作ること、意味や短いメモを補助すること、そして5語をつなぐ自然な英文を作ることです。
一方、
何を残すか、
何を削除するか、
どの単語を覚えたと判断するか、
どんなタグを付けるか、
どのペースで続けるか、
を決めるのは使用者です。
AIが先生として上からカリキュラムを押し付けるのではなく、毎日5つの材料を机の上へ置いてくれる存在くらいの距離感にしています。
このアプリの核
TANGO-CHO2の特徴は、AIで5語を生成できること自体ではありません。
生成AIに単語を5個出してもらうだけなら、普通のチャットでもできます。
違いは、
生成された語が、その瞬間から自分の単語帳の一部になること。
そしてその語が、
意味を持ち、
音を持ち、
一つの文脈を持ち、
学習状態を持ち、
後日クイズとして再び現れることです。
AIによる「発見」と、従来型単語帳による「蓄積」を切り離さず、一続きにしたところがTANGO-CHO2の中心です。
データについて
単語帳は基本的にブラウザ内へ保存されます。
そのためアカウントを作らなくても使えますが、逆にブラウザのサイトデータを削除した場合にはデータを失う可能性があります。
長く使う場合は、用意しているJSONの単語保存機能で定期的にバックアップする想定です。
これはクラウド同期を前提としたサービスというより、自分の端末の中で育てていく個人的な道具として設計しています。
TANGO-CHOからTANGO-CHO2へ
元のTANGO-CHOは、
見つける → 翻訳する → 保存する → クイズする
という個人用単語帳でした。
別に作っていた5WORDSには、
毎日5語だけを見る
という時間の設計がありました。
TANGO-CHO2では、この二つを一つにしました。
毎日少量の語彙と出会う5WORDSの仕組みを入口にして、その語彙がTANGO-CHOの単語管理・例文・発音・AI補完・クイズへ流れ込んでいきます。
単に二つの機能を横に並べたのではなく、
「見つけるところ」から「覚えるところ」までを一本の導線にしたアプリ
として作り直しています。
今日も、5語だけ。
AIに全部を任せるのではなく、新しい言葉との出会いだけを少し手伝ってもらう。
TANGO-CHO2は、毎日の小さな語彙を、自分の単語帳へ静かに積み重ねていくための道具です。